中世ヨーロッパにタイプスリップしたような荘厳な宮殿
江戸・明治の最盛期の貴重な作品を展示
この宮殿のモデルとなった実物のツヴィンガー宮殿は、ドイツ・ザクセン選帝候(せんていこう)でありポーランド王でもあったアウグスト王によって1709年から23年の年月をかけて、現在のドレスデン市に建てられました。
当時ヨーロッパにはまだ磁器をつくる技術がなく、東洋から渡ってくる見たこともない絵が描かれた白いやきものは、金や宝石と同じ価値で評価され、王侯貴族に熱心に集められました。 アウグスト王は、ヨーロッパにおける最大のコレクターであり、この宮殿の中には東洋(中国・日本・インドなど)に関する文献や資料とともに膨大な量の東洋陶磁のコレクションが保管されていました。 アウグスト王の命令でヨーロッパ初の磁器(マイセン磁器1709年~)が完成したときには、王の趣味で有田の古伊万里や柿右衛門様式の絵柄に似せた物もたくさん作られ、今でもそのデザインは受け継がれています。
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